【聖地巡礼】SAPIXの入室説明会に行ってみた

いわずとしれた「王者」SAPIX。どのような内容の教育方針なのか知りたかったので総本山?の東京校で行われた入室説明会に行ってきました。

次男はそこまで勉強が好きではなさそうな印象があり、エルカミノがあるのかなとじゃ間の心配をしているため他塾の説明会にも積極的に参加しようかなと。いちおうエルカミノに行くつもりで新小1の体験講座は申し込んではいますが・・・

土曜開催だったためか参加者の半分弱くらいが男性でした。両親ともに来てそうなのは2割くらいだった印象です。低学年と思わわれるお子さんもちらほら。

中学受験塾として圧倒的な実績を誇るSAPIX。「進度が速い」「難関校向け」というイメージが強いかもしれませんが、教育方針は知識の詰め込みや高強度の学習を売りにしているわけではなく、対話型の授業で思考力を育てることを重視していました。

入室説明会で語られた内容を基に、SAPIXの学習システムや特徴、そして他塾とは一味違うスケジュール管理について解説します。

当日の担当は校舎の副責任で社会担当、娘さんがSAPIXで中受歴がある先生でした。

「SAPIXは難関校を中心に多くの合格実績がありますが、SAPIXに入ればだれでも開成の問題を解けるようになるという塾ではありません」という当たり前すぎる説明から入りました。

なかには合格者数だけで勘違いされる方いるのでしょう・・・


目次

1. 「討論型」の授業

SAPIXは、単に「誰よりも早く答えを出すこと」を目指す塾ではありません。未知の問題に対して粘り強く、一生懸命に試行錯誤する子どもたちを育てることを目指しています。

初めにSAPIXの授業動画が流れました(算数、国語、理科)の紹介がありました。一方的に先生が解説する「講義形式」ではありません。ポイントとしては、

  • 双方向のやり取り: 先生が発した問いに対し、生徒が自由に発言し、その発言を拾いながら授業が展開されます。決まった「台本」があるわけではなく、その時その瞬間の生徒の反応によって授業が作られていきます。
  • 低学年では具体物を重視: 抽象的な概念を頭だけで理解するのは難しいため、低学年のうちは実際に触れることができる「具体物」を教室に持ち込み、体験を通して考えさせます。(理科)
  • 黒板とチョークの力: あえてICT(動画やデジタル教材)に頼りすぎず、目の前で展開される黒板の板書と対話を通じて、子どもたちの「探究心」を刺激します。

といったことを売りにしていました。

2. 復習主義の「スパイラル式カリキュラム」

「忘れるのは当たり前」なのでスパイラル(螺旋)式のカリキュラムを採用しています。

  • 段階的な習得: 一気に全てを終わらせるのではなく、同じ単元を時期をずらして何度も、徐々に深いレベルで学習します。
  • 「取りこぼし」は想定内: 初めて触れる時は分からなくても、半年後、1年後に再び戻ってきた時に「あ、こういうことか!」と理解が深まるように設計されています。階段を一段ずつ上るように、無理なく難易度を上げていきます。
公式サイトより:らせん状(スパイラル)カリキュラムの例 (理科「てこ」3〜6年)  
SAPIX小学部|有名中学を中心に高...
SAPIX小学部|有名中学を中心に高い合格実績を誇る進学教室 有名中学を中心に高い合格実績を誇る進学教室

3. 「その日に配られる」オリジナルのテキスト

SAPIXには、いわゆる分厚い「教科書」がありません。

  • 分冊化された教材: その日の授業で使うテキストが、その日に手渡されます。
  • 常に最新の情報: 現場の教師たちが子どもたちの反応を見ながら、内容を改訂しています。社会情勢の変化や最新の入試傾向が、即座に教材に反映されるのが大きな強みです。
  • ワクワク感の演出: 「今日はどんな問題が出るんだろう?」という新鮮な気持ちで授業に臨むことができます。

このテキストの処理がサピ親の伴走が大変といわれる理由の一つともいわれています

4. 学年別の学習サイクルとスケジュール

学年に応じて、無理なく学習習慣が身につくようなサイクルが組まれています。

  • 低学年(1〜3年生): 2週間で1セットのサイクルです。「今週は算数、来週は国語」といった形で、家庭学習の負担を抑えながら、じっくりと思考を動かす練習をします。低学年のうちは習い事との両立も大切にしてほしいという考えです。
  • 4年生以降: 1週間単位のサイクルに切り替わります。火曜日・木曜日といった通塾日に合わせ、翌日に復習を行い、記憶が新しいうちに定着させる「忘却曲線」を意識した学習が推奨されます。

5. 今年から手厚くなる??サポート体制

「SAPIXはドライ」と言われることもありますが、今年からサポートが少し手厚くなるようです。

  • プロ講師の視点: 低学年を担当する講師も、多くが6年生の最前線で教えているプロ講師です。「この子が数年後にどう伸びるか」という長期的な視点で接してくれます。
  • 家庭学習の管理: 以前は「突き放しすぎ」という反省もあったことから、今年度からは家庭学習の提出状況やテスト結果をより細かく共有し、個別に声掛けを行う体制が強化されています。
  • 保護者の役割: 大変なのは、バラバラになりやすいテキストの整理です。5年生までは、親が「今日の勉強道具」を箱から出して机に広げてあげる程度のサポートは必要かもしれません。

早稲アカの合格実績が上り基調なのでそこを意識したのでしょうか??


入室テストとクラス編成

SAPIXに入塾するためには「入室テスト」が必須です。

テストの結果によってコース(クラス)が決まりますが、コースの変動は子どもたちにとって良い刺激(切磋琢磨する仲間)となります。偏差値50前後のコースであっても、SAPIXのカリキュラムをしっかりとこなしていれば、難関校への合格圏内に入る実力が備わります、とのことでした。

この頻繁なクラス変更による刺激が「良さでもあるし悪さでもある」と講師の先生もおっしゃっていました。

私たちが長男が通う塾でSAPIXを選ばなかった理由の一つでもあります

1. クラスの別れ方(αクラスとアルファベットクラス)

SAPIXのクラス名は、大きく分けて「α(アルファ)クラス」と「アルファベットクラス」の2種類があります。

Xでは「α」と「ベット」ともよばれていますね

  • α(アルファ)クラス: 校舎内の成績上位層が集まる最上位クラスです。校舎の規模によりますが、成績順に「α1、α2、α3…」と番号が振られ、α1がその校舎のトップクラスとなります。
  • アルファベットクラス: αクラスに次ぐ層のクラスです。下から順に「Aクラス、Bクラス、Cクラス…」とアルファベット順に上がっていきます。例えば15クラスある校舎なら、A〜Kクラスまでがアルファベットクラス、その上がαクラスといった構成になります。

2. 頻繁なクラス昇降(テストによる判定)

クラス編成は固定ではなく、定期的に実施されるテストの結果によってダイナミックに入れ替わります。

  • マンスリー確認テスト(月1回): 授業の理解度を確認するテストです。このテストの結果により、通常2〜4クラス程度の範囲内で昇降が発生します。
  • 組分けテスト(年数回): 範囲のない実力テストです。このテストでは昇降制限がなく、成績次第で一番上のクラスから一番下のクラスまで一気に入れ替わる可能性があるため、非常に緊張感のあるテストとなります。
  • 復習テスト: 組分けのない校舎内での確認テストです(クラス昇降がない場合もあります)。

3. 校舎規模による違い

クラスの数は校舎の生徒数によります。今回説明会にお邪魔した東京校はいわゆる「大規模校」で、現在6年生は23クラスあるとのことでした。

  • 大規模校(東京校など): 6年生になると20クラスを超える編成になることもあります。クラスが細分化されているため、自分の学力に極めて近いライバルと競い合える一方、1点の差でクラスが変わる激しい競争環境となります。
  • 小規模校: 数クラスから10クラス程度の編成です。アットホームな雰囲気で、先生の目が届きやすいメリットがありますが、1つのクラス内での学力幅が大規模校より広くなる傾向があります。

4. クラスによる授業内容の違い

SAPIXの大きな特徴は、全クラスが「同じ週に同じ単元」を学習することです。使用するテキストも全クラス共通ですが、クラスのレベルによって扱う問題の深さや進めるスピードが異なります。

  • 上位クラス: 基礎は理解している前提で、テキスト内の「発展問題」や複雑な思考力を要する問題に重点を置きます。
  • 下位クラス: まずは「基礎問題」を確実に定着させることに時間を割き、土台を固める指導が行われます。

低学年(1〜3年生)のうちは、2週間で1サイクル(算数と国語を交互に週1回)のペースで進みますが、4年生以降は週2回〜3回の通塾となり、1週間単位でカリキュラムが回るようになります。どのクラスにいても、家庭学習でテキストの指定された範囲をしっかり復習し、次回の「確認テスト」で点数を取ることが、クラスを維持・向上させるための基本サイクルとなります。

まとめ

  • 教育方針:思考力を育てる
    • 単なる暗記やテクニックではなく、未知の問題に粘り強く立ち向かう「思考力」を育てる。
    • 授業は先生と生徒の「対話」で進む討論型形式。発言を通じて理解を深める。
  • 学習システム:独自の「スパイラル式」と「当日配布テキスト」
    • スパイラル式: 同じ単元を忘れた頃に何度も、より深く学習し直すことで定着させる。
    • 当日配布テキスト: 常に最新の入試傾向を反映。その日に渡されるワクワク感が探究心を刺激する。
  • クラス編成:実力に合わせた最適な環境
    • 月1回のテストで細かくクラスが昇降し、常に「自分と近い学力のライバル」と競い合える。
    • どのクラスでも学ぶ単元は共通。基礎から発展まで、個々のレベルに応じた指導が行われる。
  • 家庭での役割:教えることより「環境整理」
    • 予習は不要で徹底した復習主義。膨大なプリントの整理と、学習スケジュールの管理が親の主な役割。
    • 復習は「記憶が新しいうちに(授業の翌日など)」行うのが鉄則。

説明会のわかりやすさもシステムもさすがSAPIXという感じでした。

詰込み型ではなく、討論型で思考力を育てるというのはとても好印象でした。ただやはり、頻繁なテストとクラスの入れ替えはメンタルが大変なのかなと思ってしまいますね💦

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