エルカミノ代表講演ー中学受験算数の「新常識」と、親が知っておくべき模試の活用法ー

エルカミノ村上代表の講演動画をまとめました。 「最近の算数は難しすぎる?」「他塾の模試はどう受ければいい?」といった、保護者が最も気になる疑問への答えが詰まっています。

1. 算数は「難化」しているのではなく「形」が変わっている

「最近の入試算数は難しすぎて、親世代の知識では太刀打ちできない」という声をよく聞きますが、村上先生の見解は少し違います。

  • 「パターン暗記」だけでは解けない工夫: 学校側は、塾で習う「典型的な解法」をそのまま出すのではなく、その場で「例題を読んでルールを理解し、手を動かして試す(試行錯誤)」力を問う問題を増やしています。
  • 「公式の丸暗記」はNG: 例えば、図形を対角線で切る問題。公式を覚えるだけではなく、「なぜそうなるのか」という理屈を理解し、実際に図を書いて検証する力が求められています。
  • 学校からのメッセージ: 「新しいパターンをどんどん暗記してくる子」ではなく、「基本を組み合わせて、初めて見る問題に食らいつく子」を学校は欲しがっています。

2. 「子どもが問題を作る」ことが最強の学習法

算数のセンスを伸ばすために、推奨しているのが「子ども自身に問題を作らせること」です。

  • 学びの効果が高い: 自分で問題の構造を考えることで、解く側のときには気づかなかった「出題者の意図」が取るようにわかるようになります。
  • 親の関わり方: 子どもが「問題作ったから解いてみて!」と言ってきたときは、絶好のチャンス。ぜひ時間を取って、本気で解いてあげてください。この「アウトプット」の経験が、算数の深い理解につながります。

3. 他塾模試(SAPIX・四谷大塚など)の賢い戦略

エルカミノのような大規模ではない塾の弱点は、模試の回数が少ないことです。そのため、他塾の模試を受けるべきですが、結果の読み方には注意が必要です。

  • 偏差値は「3〜5」程度低く出る: 形式やカリキュラムが違うため、その塾に通っている子より偏差値が低く出ても全く気にする必要はありません。これは親だけが知っておき、子どもには伝えないのがコツです。
  • 模試ごとのチェックポイント:
    • SAPIX模試: 算数と国語の結果だけを見ればOK。特に4・5年生のうちは理社の結果に一喜一憂しないでください(理社は6年からで間に合います)。
    • 四谷大塚・日能研: 基本問題で取りこぼしていないかを徹底チェック。正答率が高いのに間違えた問題こそ、復習の優先順位を上げましょう。
  • 合格判定の目安:
    • 第一志望: 「50%偏差値」を超えていれば勝負圏内!
    • 併願・抑え校: 「80%偏差値」を基準に、確実に届いているか確認しましょう。

4. 難関校の志願者数減少。その「正体」は?

麻布、武蔵、開成といった難関校の志願者数が減っているというニュースがありますが、「易化した」わけではありません。

  • 「ダメもと受験」の減少: 記念受験層が減り、より現実的な志望校選定をする家庭が増えただけ。合格レベルにいる上位層の争いは、依然として激戦のままです。
  • 女子の動向: 合格可能性をシビアに判断し、吉祥女子や豊島岡などへシフトする傾向も見られます。「どこが易しい」といった情報に惑わされず、実力を積み上げることが重要です。

5. 親ができる「最高のサポート」と「避けるべき干渉」

最後に、親の役割についての明確な指針です。

  • やるべきこと: 生活リズムの管理(食事・睡眠)、宿題計画の相談、丸付けなどの事務的なサポート。
  • やってはいけないこと: 他塾模試のために過去問を買って「点数を取るための練習」をさせること。これは「その場しのぎの適応力」がつく一方で、本質的な思考力を奪ってしまいます。
  • 心理的な距離: 親が子どもの成績に一喜一憂しすぎると、共倒れになります。「支援はするけれど、結果への心理的な距離は保つ」。この線引きが、最後まで走り抜く秘訣です。
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