
芝浦工業大学附属中学校のWeb説明会に参加しましたのでまとめていきます。
中学受験において、「理工系・情報系」で注目度が高いといわれるのが、今回紹介する芝浦工業大学附属中学校(通称:芝浦工大附属)です。2017年に豊洲に移転、2021年に共学化して難易度も上昇傾向です。



2026年四谷大塚80%偏差値ですが、2/1第1回で55、2/2第2回では57まで上昇してきています。
豊洲へ移転して10年、豊洲駅から徒歩圏内にある同校は、大学連携の本格的なSTEAM教育や、グローバル教育など、部活や課外活動などよりも学校での教育力を売りにしている学校です。
通いやすさもあり、興味があった学校ですが、今回初めて説明会に参加して、ますます魅力的に感じています。


校長挨拶:教育ミッションと理工系リテラシー
- 教育ミッション: 本校のミッションは「世界で活躍し、世界を変える理工系人材の育成」です。芝浦工業大学との強固な高大一貫教育を基盤に、未来を切り拓く力を養います。
- 「ワクワクする学校」の創造: 知的好奇心を刺激し、自ら課題を見つけ、解決する喜びを実感できる環境を整えています。
- 全教科での理工系教育: 単に理数系の授業が多いだけでなく、社会、国語、芸術など全教科に理工系的視点を導入。論理的思考力と創造性を同時に育む「総合力」の獲得を目指します。
- 理工系素養の普遍性: 現代社会において理工系のリテラシーは、将来の進路(理系・文系)を問わず、生き抜くための必須スキルです。本校での学びは、人生のどのような選択においても強力な土台となります。



導入の部分から、理系やモノづくりが好きなお子さんにはあいそうだなという印象です。



「理系」ではなくて「理工系」とあえて言うところに学校のこだわりを感じますね。
学校生活とキャンパス環境
続いて広報部の先生からの学生生活のお話でした。
豊洲キャンパスでの学び
- 移転10年目の最新環境: 湾岸エリア・豊洲に移転して10年。大学キャンパスと近接する地の利を生かし、中高大が一体となった学びのコミュニティを形成しています。
- 通学の安全性: 豊洲駅から徒歩7分。中学生と高校生で通学路を分け、歩行者の安全とマナー遵守を徹底しています。
※中学生の通学路だと10分、とのことでした。豊洲駅からの通学路を北と南で分けているようです。中学生の経路だと、新豊洲駅の信号があるところまでいってから渡るので、やや大回りになるので少し時間がかかるようです。中学生の通学路の様子は公式サイトに動画がありました。(右下「学校生活編2021年度」)
自律を促す生活習慣
- 学習習慣の確立: 土曜授業の実施に加え、平日は「SD -Self Development-(自立学習)」の時間を設定。自習室は朝7時から開いており、中学生は18時30分、高校生は20時まで自習室を利用可能です。芝浦工大の学生がチューターとしてわからないところの質問に答えてくれるなどしてくれます。
- 食育と親睦: カフェテリア利用のほか、中1では「昼食指導」を実施。担任と共にクラス全員で食事をとり、マナーと親睦を深めます。
- ICT・デバイス活用: 1人1台のタブレット端末(iPad等)を必携化。授業のペーパーレス化や、デジタルポートフォリオによる学習記録の蓄積を行っています。



自習室が朝7時から開いているのにはびっくりしました!中1の昼ご飯をみんなで食べるというのも面白い取り組みです。



大学生チューターがいてくれるのは付属校ならではですね。
活発な部活動と行事
- 特色ある部活動: 150名超が所属する「電子技術研究部」は、ロボット製作やプログラミングで様々な大会で活躍しています。工作、鉄道研究、弓道なども人気のようです。
- 体験型行事: 中1のオリエンテーション合宿、中2の農村体験、中3の海外教育旅行など、実体験を通じた成長を重視しています。
電子技術研究は、学校の一部活のサイトとは思えないほどのクオリティのWebサイトを運営しています!
特色のある教育プログラム
続いて教頭先生から特色ある教育についてです。
芝芝浦工大付属の教育は「理工系・連携・言語・探究」を4本の柱とするSTEAM教育を展開しています。授業、SD(自立学習)、そして「SHIBAURA探究」を連携させることにより、生徒が秘めた力を引き出します。
① 理工系・連携教育(理工系附属校で最も深い高大連携)
- SHIBUURAショートテック(SL): 美術での「AIプロンプトによるフォント作成」や音楽での「AI作曲」など、理数科目に留まらず全教科で最新テクノロジーとの接点を学び、年度末にレポートにまとめます。
- サイエンス・テクノロジー・アワー(中3): 隔週2時間、11の専門テーマから選択し、教科書を超えた高度なハンズオン(実験・研究)に挑みます(香りの化学合成、天体望遠鏡製作、分光器作成とスペクトル観察等)。
- 大学連携講座: 芝浦工大の施設を活用した「パスタブリッジ製作(乾燥パスタで作る橋の強度設計)」「ロボット・ビートル講座(ロボット製作とバトル競技)」など、大学教授や現役大学生から直接ものづくりの指導を受け、エンジニア精神をその手と心に刻みます。
② 3つの言語(実学と思考と言語で未来をデザインする)
- 日本語(言語技術): 「ランゲージ・アーツ」を通じ、結論を先に述べる構成力、選考理由の提示、ナンバリングを用いて批判的かつ論理的に説明する能力を体系的に育成。
- 英語(実用英語): 中3での全員海外研修(米・豪への2週間ホームステイ)やTGG(東京グローバルゲートウェイ)研修、高2・3の「英語スーパークラス」により、実践的な対話力を養成。
- コンピューター(IT): Rubyによるプログラミング、電子工作の制御、高校でのC言語やデータサイエンスの基礎を習得。
③ 「SHIBAURA探究」(IT、GC、そして総合探究へ)
- IT(情報技術)とGC(グローバル・コミュニケーション): 中1、中2では探究型学習の土台作りとして、ITでは「デザイン思考」を、GCでは「グローバルな視点での協調性・国際性・多様性」を学びます。いずれもチーム協同型のプロジェクト学習(PBL)を中心に授業を進めます。
- 自走する「総合探究」: 中3の2学期からは、ITとGCで培った力を合体させた「総合探究」へとアップデート。企業、大学、最先端の研究機関と連携し、社会にある「本物の課題」の解決を目指します。
- 中学探究の集大成「探究DAY」: 2月に実施される発表会(探究DAY)に向け、チームで設定した社会課題を理工系の知識で解決するプロトタイプ(試作品)を製作し、ポスターセッションやプレゼンテーションを行います。生徒たちは「テクノロジーを使う側から、作り出す側(エンジニア)へ」と自走を始めます。
- 2027年度からの進化: 2027年度入試(現小6)より、この探究の時間を週3時間に拡充。IT・GC・サイエンスをさらに統合し、データサイエンス教育と企業連携PBLを強化します。
在校生インタビュー(中学2年生)
音楽部所属の女子学生さん、野球部所属の男子学生さんへのインタビューがありました。
- 志望の決め手: 「他の学校にはないワクワクする授業(ITやGC)」があることが最大の理由でした。
- 自律学習の成長: 入学前は言われてから勉強していましたが、今はSDの時間を活用し、自分で優先順位をつけた学習計画を立てられるようになりました。
- 女子の学校生活: 1クラス11名程度の女子生徒は非常に絆が強く、お互いを尊重し合う雰囲気があります。少人数だからこその居心地の良さがあります。
- 受験対策のアドバイス: 算数の「思考力を問う図形問題」と、芝浦特有の「聞いて解く問題」の対策として、過去問を音源と共に繰り返し解くことが合格の鍵です。
進路実績と入試情報
キャリア教育と進学実績
- 芝浦工業大学への推薦: 約6割が内部進学。推薦決定後も海外留学や大学先取り学習など、学びを止めない仕組みがあります。
- 他大学・国公立への挑戦: 東大、京大、東京科学大など、難関国公立理系への進学希望者も手厚くサポート。現役決定率約95%は、高い学習モチベーションの結果です。
ポイントとしては付属校でありつつ、難関大への合格実績もあるというところが良いですね。注意点としては「他大学を受験する場合は芝浦工大への推薦権を失う」というところでしょうか。ほかの付属校もそうかもしませんが、「やると決めたらやるしかなくなる」ようです。
2025年度 入試のポイント
- 入試日程: 2/1、2/2午前(4科目)。2/2午後(言語探究・英語入試)。
- 求める力: 知識の処理速度に加え、「なぜそうなるのか」を記述・論理で説明する思考力を重視します。国語や論理社会での記述問題へのシフトを意識した対策が有効です。



特徴的な問題形式で、芝浦工大付属独自の「聞いて解く問題」があります。
公式サイトに、聞いて解く問題の過去問もあり、実際にテストで流れた音声もありますので参考にしてください。
出題意図としては、「聞いて考えるのは読んで考えるのとは違う難しさがある。メモを取る、頭の中で整理するなど聞く力も大切なので、問題文を正しく聞き取れているかどうかを確認する」という意図のようです。


今度は実際に学校に足を運んでみようと思いました!!



